生花店と生産者をつなぐ情報誌 蕾vol.22

茨城県×桜井園芸

白い宝石 ユーチャリス

今回は茨城県にある桜井園芸を訪れました。バブル時代のウェディングブーケに欠かせなかったユーチャリス。今あらためて、その美しさを再発見。
畳の材料のイ草を、フラワーアレンジにいかがでしょうか。
お花の作り手と使い手の情報交換。フローリスト(生花店、ブライダル業、生花量販)の方々と千葉のガーベラ研究会を訪問しました。

contents

◆こだわりの産地に行こう!桜井園芸(茨城県)
きっかけはユーチャリスへの探究心から松田聖子さんの結婚式でブームに通年出荷を可能にした栽培方法開花する様子も楽しめます特別なお花だからこそ、大切な日に
◆小松イ草でアレンジメントはいかがでしょうか
イ草は扱いやすい雪国育ちのイ草は丈夫で美しい香りに癒されるイ草から生まれるコミュニケーション
◆ガーベラ交流会 in 千葉
千葉ガーベラ研究会とは圃場はすべて土耕栽培品種の植替えサイクルフローリストがほしい花材とは

こだわりの産地に行こう!
桜井園芸(茨城県)

「中心のグリーンの部分があるでしょう。この色をきれいなグリーンにするのが難しいんですよ。」 と桜井さん。
純白の花弁と中心のグリーンの美しいコントラストが特徴のユーチャリス。清楚で気高い姿が人々を魅了します。
バブル時代に一躍ブームとなりましたが、今改めて見ても美しいユーチャリスについて、日本では数少ない生産者の桜井園芸さんからお話を伺いました。

桜井宏久さん ユーチャリス

桜井宏久さん

ユーチャリスへの探究心から栽培を始めました

桜井さんとユーチャリスの出会いは30年前。ある雑誌で、ユーチャリスの栽培についての文献を読んだことがきっかけでした。当時はユーチャリスの開花生理についての研究が進んでおらず、日本ではまだ栽培技術が確立されていませんでした。未知の植物への探究心から栽培をスタートすることになりました。

松田聖子さんの結婚式でブームに

1985年に松田聖子さんが結婚式にユーチャリスのブーケを持ったことで、一躍人気となりました。
一時は注文数が生産数を越えることも。その際はオランダから蕾の状態のユーチャリスを輸入し、それを開花させて出荷するという方法で対応したそうです。大変な人気だったのですね。

通年出荷を可能にした栽培方法

開花時期が不安定なユーチャリスを、桜井さんは年間を通して安定供給できるように栽培を工夫しました。
圃場の地下には地中を温かくする管と冷やす管が通り、地温を制御しています。
地中に通る管の温度を順番に調節して咲く時期を管理しているのです。もちろん季節によって温度を加えてから開花までの日数が変わってくるため長年の経験や知識、花の状態を見て、桜井さんのベテランの技量で調整します。

ユーチャリスが開花する様子も楽しめます

ユーチャリスのアレンジを作る際は、ほとんどがワイヤリングする必要があります。ですので、出荷は輪(花首のみ)が主流になっています。
桜井園芸さんは輪でもステムでも出荷できます。
ユーチャリスは1本の茎から4〜5輪の蕾がついています。一度にすべて咲くのではなく、1輪咲いて、また次の1輪が咲く、というようにゆっくり開花します。
ステムのユーチャリスを花瓶に飾って、花が咲いていく様子を長く楽しむのもいいですね。

特別なお花だからこそ、大切な日の彩りに

これから結婚式を挙げる方のお母様で、ご自身の結婚式でユーチャリスを使われた方もいらっしゃると思います。親子2代でユーチャリスのブーケで結婚式を挙げるのも素敵ですね。お母様も思い出の花に出会えて喜ばれることでしょう。
ユーチャリス(Eucharis)はギリシャ語で「eu(よい)」と「charis(引き付ける)」からなり「良いことをひきつける」という意。まさにブライダルに相応しい花ですね。

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イチオシ資材
小松イ草でアレンジメントはいかがでしょうか

イ草といえば、畳を作る材料として有名ですね。最近ではイ草の魅力や伝統産業が見直されて、フラワーアーティストやデザイナーなどからも注目されてきています。通常イ草は暖かい地域で作られていますが、蕾では雪国育ちの小松イ草をおすすめします。

イ草は扱いやすい

小松イ草の長さは、約80cm。
1本あたりの太さは、直径約1mm。そうめんと同じくらいの太さです。
1袋あたり約450本入りで150gと、とっても軽い!
通年で出荷が可能です。
乾燥したものなので、基本的にお手入れは不要です。ただし、湿度が高いところではカビの発生に注意してください。
ハリとコシがあるので、立てるとピンと直立します。円形の輪はもちろん、折り曲げた造形の制作もできます。


雪国育ちのイ草は丈夫で美しい

ほとんどのイ草が暖かい地域で栽培されるなかで、石川県で栽培される小松イ草は「北限のイ草」と呼ばれ、独自の存在となっています。
夏は高温多湿、冬は雪の下で春を待つ、という厳しい環境で栽培されるために、表皮が固く、芯がしっかりした、丈夫なイ草に育ちます。また、美しい光沢を放つことも特徴です。

なんといっても、香りに癒されます

新しい畳の香り、みなさん好きですよね。 イ草の香りの成分にはリラックス効果や、適度な脳の活性効果があるそうです。
小松イ草は、畳の清々しい香りが高いことも特徴です。
香りは鼻を近づけて分かる程度なので、強い香りが苦手な方でも安心。食事の席の装飾に使用しても、料理の香りの邪魔をしません。サロンなどのリラックス空間の演出にもいいですね。

イ草からコミュニケーションが生まれます

渋く落ち着いた緑色のイ草は、洋花とも相性がいいです。ブライダルでも実際に使用されています。イ草には固定イメージがないので、冠婚葬祭どのシーンでもしっくりなじむことでしょう。
イ草を使ったアレンジは、「懐かしい香りがする!」と話題のきっかけになるはずです。また、小松イ草は550年を越える日本の伝統産業ですので、外国人へ日本をアピールする国際イベントに使用するのもおすすめです。ぜひお試しください!

お問合せ:
株式会社フレネットHIBIYA 資材営業グループ
TEL :03-3456-5586
mail:shop_sizai@frenet-hibiya.co.jp

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作り手と使い手との情報交換
ガーベラ交流会 in 千葉

作り手と使い手との情報交換。一緒に業界を盛り上げるためお互いのこと、もっと知りたいですね!ということで2015年6月に、使い手であるフローリスト3名と一緒に『千葉ガーベラ研究会』のみなさんのハウスへ行ってまいりました!


使い手さんの職種は、婚礼装花の店長、生花小売店の店長、量販店のパッキングを取り仕切るバイヤー、とそれぞれジャンルの異なる方。それぞれの立場から、どのようなガーベラを求められるのでしょう。4件のハウスを視察しながら意見交換も行いました。

千葉ガーベラ研究会とは

千葉普及センターからの声がけにより、有志で集まった若手7人のグループです。 全国の市場の視察や、他のガーベラの生産者さんへの訪問など、精力的にガーベラを研究しています。


研究会メンバーの圃場はすべて土耕栽培

ガーベラは水耕栽培が主流ですが、研究会のみなさんは難しいといわれる土耕栽培をしていました。土耕栽培は肥培管理に高い技術と労力を要します。土の中でしっかりと根を張ったガーベラは、花のもつ力を十二分に引き出され、ステムの硬さや花保ちが良いといわれています。

品種を植替えるサイクル

ガーベラは3月〜6月頃が植替えの時期。新しく植えた苗は夏を乗り越え、その年の秋から出荷が始まります。植え替えは生産者によって違い、1年で植替える場合もあれば、2〜3年で植替える生産者もいます。 その品種選びは前年の秋頃です。生産者へ希望品種をリクエストするなら、その頃がベストです。

フローリストがほしい花材とは

婚礼・宴会・量販・小売。同じガーベラでも、販売チャネルによってほしいタイプは異なります。
小売店はお店に飾るので、ステムの長いものがほしいそうです。
量販店も、組束の加工をするために、やはりステムが長いものが必要です。
ブライダルはお花を使用する時間が比較的短いので、ステムの短いものでいい、とのこと。
売価の関係から、ほしい価格帯もやはり違ってきます。 売り先のターゲットをしっかりと捉えることが必要ですね。

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◆バックナンバー◆

vol.28
■こだわりの産地に行こう!
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